令和7年6月定例会               (6月9日一般質問 大矢たくじ 維新の会)

令和 7年 6月第371回定例会・速報版(第3日 6月 9日)
No.21 大矢卓志議員

維新の大矢でございます。
 質問に先立ちまして、本日6月9日は天皇・皇后両陛下ご成婚の記念日でございます。心よりお喜びを申し上げます。
 それでは、通告に従いまして一括方式にて質問させていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
 万博も活用した兵庫県の歯科・口腔保健に係る啓発活動について。
 現在、我が国の国民医療費は年間46兆円にも達し、なおも毎年1兆円規模で増え続けています。そんな中、現役世代の手取りが上がらない最大の要因は社会保険料で、今やその現役世代負担率は50%に迫り、仮に今のペースで今後も国民医療費が増え続けると社会保障制度自体が立ち行かなくなることは火を見るよりも明らかです。世界の先頭を切って、超少子高齢化時代をひた走る日本は、健康寿命の延伸と医療費の縮減という不可避の目標を何としても同時に達成せねばなりません。
 令和5年9月議会の一般質問でも紹介しましたが、香川県国保連合会と香川県歯科医師会による調査では、年に1回でも歯科健診を受診した者としない者とでは年間の医療費が受診した者のほうが約15万円少ないとのことです。歯と口腔の健康を守る、いわゆる口から始める健康づくりがあらゆる世代の人々の食べることのみならず、心身の両面にわたる健康の基盤となり得ることが、有意な医療費の軽減という形で示唆されたものと考えられます。長年、約3兆円とほぼ横ばいの国の歯科医療費の適正額は4兆円とする論文が存在することも、もっともなこととうなずけるのではないでしょうか。
 兵庫県議会では生涯を通じた国民皆歯科健診の実現を求める意見書を国の関係当局に既に提出済みですが、制度の実現を目指すことと相まって、老若男女を問わず、人々が自らの意思でかかりつけ歯科医や担当の歯科衛生士を持つなど、デンタルIQ向上のための行動変容を促す啓発活動は極めて大切です。知事にはぜひとも旗振り役となっていただき、歯科は、痛くなってからではなく、痛くならないよう定期的に通うところとのひょうご健口大作戦を展開していただきたいと思います。
 現在開催中の大阪・関西万博における八つのテーマの一つには、健康とウエルビーイングも掲げられています。万博の活用も含め、定期的な歯科受診への勧奨をはじめとする兵庫県の歯科・口腔保健に係る啓発活動の現状と課題、また、今後の展望についてお聞かせ願います。
 次、スマホやタブレットの習慣的使用が学力等に及ぼす悪影響について。
 スマホが学力を破壊するやスマホはどこまで脳を壊すかなどの著書をお持ちの東北大学教授、医学博士の川島隆太先生は、同じくご著書本を読むだけで脳は若返るの中で、インターネットに接続したスマホ、タブレットを積極的に使うと脳に悪い影響があり、学習の効果を打ち消すだけでなく、学力を押し下げてしまう。このことを知らず、今のこどもたちの中には、頑張って勉強しているのに、その努力が水の泡になってしまっている子が少なからずいるのです。社会はこの現状を放っておいてよいのでしょうか。
 今、社会はあらゆる機会を捉えて、スマホ、タブレットなどのデジタル機器の使用を強く求めます。民間企業だけでなく、教育現場においてもGIGAスクール構想の名のもとにインターネットに接続されたタブレット端末などのデジタル機器をこどもたちに渡して使わせています。このような環境の中で、こどもたちの脳を守る何らかの方法が必要だと思いますと述べておられます。
 さらにそのご著書において、その使用のメリットだけを強調する社会の空気感には危うさを感じずにはいられません。使うと便利、楽しいことがたくさん、多くの人とつながると伝えるばかりで、脳の発達が抑制されたり、老化が早まったり、精神的な問題が生じたりするリスクを伝えないのは、こどもたちの将来を奪ったり、未来の社会をつくる人たちの力を落としてしまうことにならないのでしょうかと非常な憂慮の念を吐露されています。長年にわたり蓄積された客観的なデータ等に基づく著明な科学者による警鐘だけに、極めて重く受け止めざるを得ません。
 そして、このような危惧や懸念は川島教授のみならず、国内外の多くの識者がこれまでに訴えてこられたところでもあります。
 そこで、今回指摘させていただいたスマホやタブレットの習慣的使用が生徒らの学力等に及ぼす悪影響につき、その対策も含め、当局のご見解をお聞かせください。
 次、孫文記念館ゆかりの台湾からの誘客拡大について。
 まさに白砂青松、松林茂る舞子浜をこよなく愛された明治天皇の御製が刻まれた歌碑を擁する舞子公園は、明治33年、西暦1900年に開設された兵庫県第1号の公園です。平成10年、世界有数のつり橋である明石海峡大橋が開通されるのに合わせ、大改造がなされました。一昨年、年間利用者は初めて200万を突破したとのことです。
 その公園内には国指定重要文化財の孫文記念館(移情閣)が存在します。革命家、政治家、思想家であった孫文は、台湾では中華民国建国の父、国父として、また、中国では中国民主革命の先駆者として、台中双方の民からたたえられ、尊敬を集める歴史的な人物で、兵庫県、神戸市とも大変ゆかりの深い存在です。移情閣はそんな孫文を顕彰する日本唯一の施設です。
 孫文記念館は、特に日台の歴史的、文化的なつながりを示すものであり、国際交流と観光振興の両面から大きな意義を有する拠点とも言えます。こうした強固なつながりを生かさない手はありません。
 孫文記念館発行、移情閣友の会編の孫文と神戸を歩こうと題する冊子には、孫文とその歴史的な背景に関する解説と併せ、孫文の足跡をたどりながら、食も含め神戸を満喫できる散策コース等も提示されています。移情閣の展示内容や孫文ゆかりの名所を生かして、それらを兵庫県と台湾との友好親善に一層活用すべきと存じます。
 折しも、神戸空港と台北・台中を結ぶ国際チャーター便が運航を開始しました。さらに大阪・関西万博の開催も大きな追い風として、この機を逃さず、台湾から本県への誘客拡大につなげるべきです。海外OTA、オンライン・トラベル・エージェントやSNS、また現地メディアなどを活用した観光戦略もより充実させ、海外向け県公式サイト、AMAZING HYOGO JAPANも活用し、海外の観光関係者との更なる連携を図るべきでしょう。
 おもてなしの心で学術・文化・芸術的趣向を凝らした各種観光プランを立案・企画・広報・実施いただくことが大切です。日台の歴史的、文化的なつながりを十分生かし、多くの皆さんに神戸、そして兵庫県を訪れていただきたいと存じます。当局のご所見をお聞かせください。
 次、国語(言葉)を重んじ国民意識や国家意識を取り戻す取組について。
 令和3年に発表された世界価値観調査で、もし戦争が起こったら国のために戦うかとの問いに対し「はい」答えた日本人は13.2%で、調査対象79ヵ国地域中、断トツの最下位でした。
 また、令和4年度に日本財団が世界6ヵ国の17から19歳に対し実施した18歳意識調査では、自分は責任ある社会の一員だと思うにはいと答えた日本の若者は48.4%と6ヵ国中、断トツの最下位でした。
 さらに、昨年1月に内閣府が発表した世論調査の結果によると、ロシアが北方領土を不法占拠している現状を知らないと答えた人が35%にも上り、特に18から39歳の若い世代ではほぼ2人に1人が知らないとのことでした。これらの調査結果は一体何を物語るのでしょうか。
 若者はじめ、現代の日本人は自国を意識し、祖国を守るという意識が他の国々と比較して断トツに低く、主権を守る前提となる真っ当な国民意識や国家意識、また、自国を愛する心、すなわち愛国心や祖国愛が我が国ではあまりにも希薄になり下がっています。国・地方を挙げて早急に正常化を図るべき、国家の存亡にも係る極めて重大な課題であると存じます。
 小問1、いわゆる国旗国歌法をただす国歌君が代教育について。
 自由社の中学社会新しい公民教科書には、国旗と国歌は、建国の由来、国家の目標、宗教、伝統・文化、性格、国民の願いなどを表すとともに、あらゆる場で国の独立・主権の存在を示していると記されています。その国旗と国歌に関し、我が国では国旗及び国歌に関する法律、いわゆる国旗国歌法が制定されており、制定後、既に四半世紀の歳月をけみしています。
 しかし、この国旗国歌法には重大な疑義、否、虚偽が正されないまま放置をされ続けています。それは本法が国歌である君が代を古歌、古い歌としながらも、君が代の歌詞のうち巖となりての巖をいはほではなく、いわおを表記している点であります。巖をいはほではなくいわおなどと表記する古歌など絶対に存在しないはずです。
 現代仮名遣いは昭和61年7月1日の内閣告示第1号によるものですが、もともとは昭和21年11月16日の内閣告示第33号の現代仮名遣いがもとになっています。それらによると、現代仮名遣いは現代の国語を書き表すための仮名遣いのよりどころを示すもので、主として現代文のうち口語体のものに適用するものとされています。それらを素直に読む限り、現代仮名遣いはどう考えても文語や古語、古歌には適用されないはずです。適用してはいけません。しかるに同法は事もあろうに国歌君が代をいわば勝手に改ざんし、法律化してしまっているのではないでしょうか。
 現在、小学校では1年から6年まで、恐らくはこの国旗国歌法に基づき作成されたと思われる音楽の教科書で、古歌としながらも、巖をいはほではなくいわおを表記する、いわば改ざんされた国歌君が代教育が四半世紀にもわたり、今なお続けられています。
 そこで、今回指摘させていただいた国歌君が代の歌詞の正しい表記をも踏まえた県下小・中・高校等における国歌君が代教育の実態についてお聞かせ願います。
 小問2、さきの大戦の正式名称大東亜戦争について。
 現在、ほとんどの国民は、昭和20年8月15日に終戦を告げる昭和天皇の玉音放送がラジオで流された、その重大な歴史的事実も手伝ってか、さきの大戦は昭和20年に終わったと漠然と認識しているものと思われます。しかし、これは決して正確な認識ではありません。昭和27年4月28日に発効した、効力を生じたサンフランシスコ対日講和条約の冒頭には、日本国と各連合国との間の戦争状態は、この条約が効力を生ずる日に終了する、日本国民の完全な主権を承認するとの趣旨の記載があります。つまり、さきの大戦は少なくとも形の上では昭和27年4月28日に終結したのであり、降伏文書が調印された昭和20年9月2日から昭和27年4月28日までの約6年8ヵ月、戦争状態の継続であるところの被占領統治がなされたと正確に認識すべきであります。
 その6年8ヵ月にも及んだGHQ、連合国軍総司令部による占領政策の柱は、日本を絶対に彼らの覇権をおびやかさない存在にとどめおくことであり、日本人から国家意識を完全に抜き去り、日本精神を徹底的に解体するという国際法にももとる、神をも恐れぬ所業が極めて緻密に進められました。この被占領期に起源を有する日本国憲法、また、いわゆる東京裁判や神道指令、そして公職追放等々、それらが日本を絶対に自立させない戦後体制、戦後レジームの基礎を築き、固めることになったのです。
 その神道指令で日本の正当性をどうしても覆い隠すことのできないさきの大戦の正式名称、大東亜戦争なる用語は、GHQにより使用を固く禁じられました。そして、主権と独立と自由を回復して既に73年がたつ今も、国民は総体として太平洋戦争なる偽称をごく普通に使い続けています。
 戦場になった香港は太平洋上にあるか、否。戦場になったインドは太平洋に面しているか、否。これらを指摘するだけでも、太平洋戦争なる用語がいかに欺瞞に満ちているかを証明するに十分と、英国人ジャーナリストの故ヘンリー・スコット・ストークス氏は、そのご著書大東亜戦争は日本が勝ったで述べておられます。
 そこでお尋ねします。
 兵庫県教育委員会編集・発行ふるさと兵庫 魅力発見!の中の太平洋戦争とある記載を大東亜戦争と訂正願えませんか、ご回答を求めます。
 小問3、建国記念の日を祝う兵庫県の取組について。
 国民の祝日に関する法律で、建国をしのび、国を愛する心を養う日とされる2月11日の建国記念の日には、例年、兵庫県においても民間団体により建国記念の日を祝う会が開催されています。本年も記念講演・式典・奉祝パレードが行われ、県下の国会・県会・市会議員の有志も参加しました。昨年の式典では、神武建国の理想が若い世代にも正しく受け継がれるよう、改めて政府及び県主催による奉祝行事の挙行を強く求めるとの決議案が参加者全員の満場一致で採択されました。
 その建国記念の日を祝う会には、知事と神戸市長からも祝電が寄せられましたが、冒頭述べました、誠に心もとない国民世論の現状に鑑み、県におかれても県民の国民、あるいは公民としての在り方や日本人としてのアイデンティティの正常化に向け、より積極的に関与していかれるべきと存じます。
 決議でも求めておりますように、県主催による奉祝行事の開催を求めるところではありますが、知事におかれては、まず来年の建国記念の日、祝う会の式典にご臨席いただけないでしょうか、ご所見をお聞かせください。
 次、先人の偉業も踏まえた兵庫県とインドの交流の更なる促進について。
 本県は現在、米国ワシントン州やパラオ共和国はじめ、七つの国・地域と姉妹・友好関係を提携し、文化・教育・経済など様々な分野での総合的な交流を展開。それ以外にも多くの国々の州・県と個別分野ごとの交流が行われています。それら全ての国際的な交流活動は各地域間の交流のみにとどまらず、大きくは国レベルの友好親善や外交関係等にも影響を及ぼす可能性も秘めた極めて大切な取組と言えます。
 今回の質問では、兵庫県とインドとの交流について取り上げたいと思います。
 現在、兵庫県はインド独立運動の指導者、ガンディーの町を意味するガンディーナガル市を州都とするグジャラート州と交流を進めていますが、その交流は西暦2001年に同州がインド西部大地震に見舞われた際、県民からの義援金をもとに州の学校再建などの支援がなされたことから始まりました。以降、知事・首相による相互訪問をはじめ、いろいろな分野で交流を深めてきました。
 それらを背景に2016年11月12日、当時の安倍首相、モディ首相立会いのもと、兵庫県とインド・グジャラート州との相互協力に関する覚書を締結。その後も知事を代表とする友好代表団、経済交流団を相互派遣するなど、更なる交流の促進が図られているところです。
 さて、以上も踏まえ、兵庫県とインド、否、日本とインドの絆を更に深める意味で、不肖、私が想起いたしますのが、インド独立の母とたたえられる藤原機関、いわゆるF機関の生みの親、藤原岩市陸軍中佐です。F機関のFはフレンドシップ、フリーダム、そして藤原のFであります。旧多可郡黒田庄町出身の藤原岩市中佐は、樋口季一郎中将とともに私ども現在の兵庫県民が郷土の偉人として敬愛・顕彰すべき昭和時代の軍人であります。ガンディーやネルーにもまして独立の最大の功労者、インド独立の父とされるチャンドラ・ボースとまさに一心一体となり、インドの独立に不滅の寄与をなした人物として、中佐の名は両国の歴史に長く刻まれるべきでしょう。
 日本政策研究センターの岡田幹彦先生は、そのご著書、日本の偉人物語藤原岩市の中で、インドは世界有数の親日国だが、その大きな理由は大東亜戦争なくしてその独立は不可能であったからであり、藤原と藤原機関の尽力なしにあり得なかったからである。藤原は中級将校だったが、大東亜戦争を代表する傑出した軍人の一人であったと述べておられます。
 そこで、県当局におかれては、隠れたる郷土の偉人、藤原岩市中佐とチャンドラ・ボースという、インドの独立に不滅の寄与をなした2人の偉人の功績も踏まえ、今後の本県とインドの交流、ひいては日印交流・友好親善の更なる促進に向け、兵庫県として具体的にどのような可能性や取り得る選択肢があるのか、ご見解をお聞かせください。
 次、北朝鮮が生存を認めた兵庫県民拉致被害者に寄り添う県政について。
 5名の被害者とその家族が帰国を果たして間もなく23年。この間、北朝鮮による拉致被害者の帰国は一人たりとも実現してはいません。ひたすら繰り返される、国政の最優先課題として全力で取り組みますとの首相はじめ要人の発言がむなしく聞こえるのは一人、私のみでありましょうか。
 しかしここへ来て、具体的に兵庫県民拉致被害者2名とその家族の帰国の可能性が現実味を帯びてきていると言えます。それは、政府認定拉致被害者、田中実氏、及び田中氏とは同じ神戸市灘区内の養護施設で、いわば兄弟のように育った特定失踪者、金田龍光氏と、お二人の家族の帰国の可能性です。
 2014年、日朝間で行われたストックホルム合意において、お二人の北朝鮮での生存情報が日本政府に寄せられていたことが、当時の外務事務次官の発言等で判明しているのです。北朝鮮による生存情報の提供とは、北朝鮮による帰国の承認を意味することにほかなりません。ただ、お二人には声を上げて救出を訴えるご家族がおられません。
 そこで、兵庫県民拉致被害者に寄り添い、真に誰一人取り残さない県政を推進するためにも、知事におかれては、北朝鮮向けラジオ放送を通じて被害者に直接呼びかける意思を示されることが大切です。東京都・大阪府はじめ、これまでに多くの心ある知事が呼びかけておられる中、未帰国の政府認定拉致被害者12名のうち、有本恵子氏と田中実氏の2名が存在する兵庫県においてこそ、知事が積極的に呼びかけをされるべきです。万一それがなされないのであれば、あまりに冷たいじゃありませんか。
 そして、その極めて消極的な姿勢が、全国でも突出した本県の朝鮮学校への補助にも表れています。在日本朝鮮人総連合会は田中実氏拉致への関与を否定できず、その在日本朝鮮人総連合会の影響下で朝鮮学校の教育活動が行われていることも否定できません。田中氏たちは北の地で、今のふるさと兵庫県のありようを一体どんな思いで眺めておられることでしょうか。
 23年間も固く閉ざされたままの拉致救出への扉を再びこじ開ける鍵は、実に兵庫県が握っていると言っても過言ではありません。知事は考えられる全ての方策に取り組んでください。兵庫県知事との面会を望む被害者家族らと、まずはお会いください。田中氏、金田氏とご家族の帰国も見据え、先行事例も参考に拉致救出関連の条例を制定してください。
 取り残されたる県民の象徴、有本恵子氏や田中実氏はじめ兵庫県民拉致被害者に、兵庫県の先頭に立って寄り添うべき。知事のご所見とご決意をお伺いいたします。
 以上で、壇上での発言を終わらせていただきます。